※ほぼ会話のみのネタです
※(いつもの通り)アホ話です
※卯ノ花さんごめんなさい



『 奴らがビーチにやってきた! 』
  − soul reapers on the beach! −



今年の新年は山本総隊長が大盤振る舞い。

なんでも年末ジャ○ボでかなり良い金額が当たったらしく、十三隊の全隊長・副隊長を引き連れて、現世の南の島にバカンスにやってきました☆

『残りの人生の運、使い果たしたんじゃねーの?』(某二番隊副隊長・談)
『実は女性死神の義骸with水着を拝みたかっただけやろ?』(某糸目隊長・談)
『うちの副隊長にはスク水を渡しておいたから、とりあえず便乗してあげてもまあいいや』(某韓流俳優に似た隊長・談)
『ていうか、隊長副隊長全員不在って・・・危機管理意識、薄すぎじゃねえ?』(某突っ込みキングな少年隊長・談)

・・・という影の声もなんのその。

実際に到着しちまえばアラ不思議☆これが南国マジック? ・・・とばかりに、全員浜辺でコドモのよーにハメをはずす死神の面々なのでした。
(※そのころ残されたヒラ隊員ズは年末年始休暇返上の地獄絵図)(ちーん☆)

さて、みんなどんな風に南国ビーチを満喫しているんでしょうか?


おや? 阿散井・雛森・吉良の三副隊長さんが波打ち際で仲良くハシャいでいるようですよ?

 【その1 〜 副隊長同期トリオと修兵の場合 〜】

「うおーっ! 海! 波! 気っ持ちいいなオイ! 吉良、雛森、お前らも早く来いよ!」

「ちょっ、待ってよ阿散井君。僕は準備体操がまだ〜」
「もーっ、阿散井くーん? 日焼け止め塗ってから日なたに出ないと、夜ヒドくなるよー?」

「そんなモンいいからはーやーくーこーいーよー!!」

「全くもう・・・まるっきり子どもみたいにはしゃいじゃって。これじゃ日番谷くんの方がよっぽど年上みたいよ」

「でも、僕は彼の気持ち、少し分かるな。こんな風にみんなでバカンスに出かけるなんて、滅多に無い事だからさ」

「うん・・・そう言われればそうね・・・。じゃ、羽のばして遊びまくらないとね、吉良君!(にこっ)」(←攻撃力タップリな桃スマイル)

命中☆)「う、うん。・・・ところでさ、雛森君、その桃色の水着、似合うね(どきどき)」

「あ、これ? うん、最初、藍染隊長が紺色の水着を支給してくれたんだけど、乱菊さんと日番谷君が『そんな地味なのダメよ!』『地味っていうか地味故に大きなおともだちにアピールしがちな危険装備よりは大人しく松本チョイスに従っててくれた方が千倍マシだ!』・・・って。凄いケンマクで。それで、乱菊さんと一緒に買いに行ったのよ」

「・・・そ、そうなんだ・・・(相変わらず十番隊黄金タッグの包囲網は完璧だな・・・)」(←スク水にやや未練ありな吉良君)

「こんなに足とか腕とか出す現世服、ふだん死覇装ばっかりだから少し恥ずかしいんだけどね・・・(ぽっ)」

「(ドキューン・・・☆)い、いや、その・・・恥ずかしがる事なんてないよ、だって、とてもよく似合ってかわ・・・

うぉーい早く来いってばテメエらー! でっけークラゲ打ち上げられてんぞー!!
「えーっホントー!? なになに、エチゼンクラゲー!?(ダッ)」

かわい・・・って、え、あの、ひなもっ、雛森くーん!?

(無視)うっわ大きーい! 食べられるかなあ、これ
(無視)いやーわかんねーな。狛村隊長ならどうにかしてくれんじゃね?

「(しくしくしくしく)・・・今年も僕はこんな役回りですかそうですか・・・ッ(泣)。・・・ていうか漂流クラゲなんて食べる気まんまんでいないでよ二人とも・・・ッ!

新年早々、今年も雛森の中で自分が極小の地位しか占めないどころか、エチゼンクラゲにまで敗北を喫して幸先の悪いスタートを切った吉良副隊長なのでした・・・。

 ●

「・・・うーん、やっぱり食べるのは止めておいた方がいいんじゃないかな・・・(汗)」
「吉良ぁー、お前少しは根性出せよ。何事もチャレンジだぜ? チャレンジ!」(←未知の食材にポジティプな流魂街育ち)
「そうだよ! エチゼンクラゲは中国では高級食材って藍染隊長が言ってたし、大丈夫だよ!」(←未知の食材にポジティプな流魂街育ち・その2
「・・・いやだからさ、これが食べられるクラゲかどうかも定かじゃないし・・・」

さて、楽しそうな副隊長三人が波打ち際でクラゲ談義に花を咲かせている頃。

「おうお前ら、ガン首揃えて何やってんだ?」

背後から、彼ら三人の先輩である檜左木修兵の声がしました。

「この声は・・・まさか、檜左木先輩・・・きゃ、きゃああっ!!
「ひっ・・・檜左木先輩!? まずい阿散井君、雛森君の目をガード!!
「がってん! ちょっと済まねえな、絶対に先輩見んなよ雛森!」

「・・・オイ」

「うん! もう大丈夫、しっかり目つぶったよ!」
「ふう・・・危ないところだったね・・・すっかり油断してた・・・」

「オイって、」

「神出鬼没っつうか・・・。てっきり東仙隊長と茶でも啜ってるもんかと思ってたもんなー。あぶねえあぶねえ
「二人ともありがとね。大丈夫、あたし檜左木先輩の姿なんてぜんっぜん見なかったから」

お前ら人の話を聞けぇぇぇ!!! お前らその異様な警戒はなんなんだ! どうして雛森が俺の姿見ちゃいけないんだよ!? イジメ!? これ新手の先輩イジメ!? ねえ!!

「やだなイジメだなんてそんな・・・僕らはただ、大事な同期の女の子に先輩の危険な水着姿を見せちゃいけないと思って・・・って、あ、あれ?」
「そうそう、雛森におかしなトラウマを残させたなんて分かったら俺ら全員あの隊長の黒棺のエジキに・・・って、お、おい、あの、檜左木先輩・・・どうして・・・」

「「 どうして普通の海パンなんですか?(驚) 」」

「・・・・・・・・・はぁ?」

「え・・・っ、先輩、普通の海パンなの? (そろ〜っ・・・)ホ・・・ホントだ・・・ごく普通の、極めてオーソドックスかつ真っ当かつ公序良俗に抵触しない海パンだわ・・・(驚)」

だから何なんだお前らはさっきから!! 俺が海にナチュラルボーンな姿で現れるとでも思ってたのか!? 俺が普段から死覇装の袖取ってるからってそこまで言われなきゃなんねえのか!?(半泣)」

「「「・・・い、いえ、ただ・・・」」」

「ただ?」

「「「その・・・てっきりアヴァンギャルドな水着を着てくるのかな〜・・・って・・・」」」

「・・・・・・・・・はい?」

※ 【avant-garde : 規制の通念を否定し未知の表現領域を開拓しようとする芸術家・芸術運動を指す。】
 (広辞苑第五版より部分引用)

「だって先輩、ふだんから凄くアヴァンギャルドだし
「阿散井くんの言うとおりですよ。特にその顔の入れ墨なんて途方も無くアヴァンギャルド。あたし最初の頃、直視できませんでしたもん」
「だから僕ら思ったんです。先輩がビーチに来て水着になったとしたら、きっと天井知らずのアヴァンギャルド。雛森君にそんな姿を見せるわけにはいかないって・・・」

「・・・(怒)」

「い、いや、誤解しないで下さいよ? 俺ら先輩のこと尊敬してるんですって! なかなか常人にそんなアヴァンギャルドな格好できないって!(汗)」
「そ、そうそう! もしこれからどんなに先輩がアヴァンギャルドな刺青を増やそうと先輩はあたし達の尊敬する檜左木先輩です!(汗)」
「たとえこれからエスカレートして衣装が目のやり場に困るアヴァンギャルドになろうと、僕らはちゃんと遠巻きに生暖かく見守り続けますから!!(汗)」

「・・・・・・てめえら、大人しく そ こ に な お れ ー ー ー ー ー ー ! ! ! ! !

「「「・・・・・・うっ、うああぁぁぁ!! やっぱり怒ったーー!!(汗)」」」

その後しばらく。
ビジュアルだけは若者らしく『アハハ待て待て〜ぇ☆』『ウフフつかまえてごら〜ん☆』的な、しかし霊圧的には命(タマ)の取り合いのごとき、リアル鬼ごっこがビーチで繰り広げられていたそうな・・・。


 ●


さて。仲良し副隊長同期トリオと修兵先輩が死の鬼ごっこ(デス・マーチ)を繰り広げている頃。

八番隊・京楽隊長はビーチでの〜んびりと寝そべって、アイスカクテルを啜っていらっしゃいました・・・。

 【その2 〜 京楽隊長と七緒ちゃん(+α)の場合 〜】 

「んん〜〜、いぃ〜いねえ。青い空、白い雲、水着で戯れる女の子たち!(※最重要) これで七緒ちゃんがビキニでお酌でもしてくれたら、さ〜ら〜にサイコーなんだけどねえ・・・まあ、あの七緒ちゃんがビキニなんて着てくれるはずないか・・・はは・・・」

「私を呼ばれましたか? 京楽隊長」

「な、七緒ちゃん!?」

京楽隊長が振り返るとそこには・・・白い肌を惜しげもなく晒し、可愛いおヘソもまばゆく。

ビキニ姿の京楽隊長のハニー、いえ、伊勢副隊長こと七緒ちゃんが立っていらっしゃいました。

「ど・・・っどどどどうしたのその水着! イヤあのボク的には嬉しいっていうか天にも昇る気持ちっていうかええいそうじゃなくて、まさか七緒ちゃんがそんなセクスィーかつハレンティーなビキニを着てくれるなんて!!」

「隊長が仰ったんじゃないですか、海に行く話が出たときに『七緒ちゅわぁ〜ん、あのさあのさ、現世に行ったらビキニ着てくんない?』って」

「そりゃ言ったけど・・・ほんの冗談のつもりで・・・いや勿論、やってくれたら嬉しいなと思ってはいたけどさ。あの時七緒ちゃん、烈火の如く怒ってたから、てっきり・・・」

「あの・・・私、考え直したんです。せっかくみんなで開放的なビーチに行くんだし、たまには隊長のワガママを聞いて差し上げてもいいかな、頑張ってみてもいいかな、って・・・」

「七緒ちゃん・・・」

「・・・それに。京楽隊長が喜んで下さるなら・・・本当は私・・・ビキニぐらい・・・いくらでも・・・(ぽっ・・・)」

「七緒ちゃん・・・・・・! キミはそこまでボクのことを想って・・・! は・・・ハニー!!」(ぴょーん)

は い ス ト ッ プ

ベ シ ー ン !

ご ふ ァ っ ! ?

京楽隊長が昼間っから本家真っ青のルパン跳びで七緒ちゃんにダイブすると、絶妙なタイミングで八番隊名物・扇子アタックが京楽隊長の眉間に炸裂しました。

まさしく かいしんの いちげき! です。

「な・・・なん・・・どうして・・・ボクの想いを受け入れてくれるんじゃないのかい?(ヒリヒリヒリヒリ)」

「確かにビキニは着ましたが曲解です。・・・コホン。京楽隊長・・・あの、こうして隊長の願いも叶えたことですし、今度は・・・」

「今度は?」

「今度は・・・私のワガママ・・・聞いてくださいませんか?(うるっ)」

嗚呼。普段クールなメガネっ娘(特別オプション・ハレンティーな水着)が恥らいながら上目遣いでオ・ネ・ガ・イ☆をしてきたとあっちゃ、いかに鋼の精神を誇る護廷十三隊の隊長といえど、無傷ではいられません。

ていうか京楽隊長にはクリティカルでした。つうこんの いちげき!

「聞く聞く聞く聞くエ○メスのバッグだろうがブル○リの時計だろうがモナコの別荘だろうがボクの全人生を費やして何でもワガママ聞いちゃうよ七緒ちゃーん!!!」(←かろうじてハナヂを押さえつつ)

「本当ですか・・・? 嬉しい・・・。皆さーん!! オッケーですってーー!!


「・・・へ? “皆さん”? ・・・って?」

これまでしおらしかった七緒ちゃんが態度一変。あらん限りの大声で周囲に号令を掛けると、瞬歩もかくやのイキオイで女性死神協会のメンバー(のなかでも特に過激派)が集結しました。

「わーい京ちゃん、おひさしぶり!」(←やちる)
「すっかり夏を満喫してる感じですねえ・・・まあ、水着姿がお似合いですコト♪」(←乱菊)
「これはこれは・・・色々とやりがいがありそうだな」(←砕蜂)
「・・・・・・・・・わくわく、します・・・・・・(わくわくわくわく)」(←ネム)

「えっと・・・あの、どうしたの? まさかみんなでボクにイイコトしてくれる・・・わけ・・・は・・・」(冷汗)

ありません(にっこり)。・・・さ、私のお願いは・・・隊長・・・隊長のムダ毛を・・・除毛させて貰います!!

「うんボクのムダ毛を・・・ムダ毛を除毛・・・はぁ!??

「あのですね・・・。私はつねづね副官として我慢ならなかったんですよ隊長のムダ毛が!」(※倒置法により強調)

「い、いやそう言われてもね七緒ちゃん、こればかりは体質なんだから仕方が・・・(汗)」

「(きいてない)腕とか足だけならともかく指とチラっとのぞく胸元までいつもいつも過剰なほどモッサリと暑苦しいったらありゃしない・・・(怒)!!」

「そうそう、わかるわー。体質ってもあたしの胸みたいに人畜無害ならともかく、京楽隊長のムダ毛は破壊力満点よねー。特に夏は

「乱菊ちゃんまで・・・ッ! や、やちるちゃん、やちるちゃんはボクの毛のフェロモン、わかってくれるよね!? ね、熊さんみたいで格好いいだろう!?(必死)」

「えー? 京ちゃんの胸毛、剣ちゃんの胸と違ってもじゃもじゃでキモーい!!」(←幼児ゆえ残忍)

「そらみろ・・・貴様の毛は百害あって一利無し。大人しく我々に除毛されるがいい。ふふ・・・大層抜き甲斐がありそうだ。この高揚感・・・まるで鼻パックで角栓を引き抜く直前のような・・・(うっとり・・・)」

「適切な喩えです、砕蜂隊長(うっとり・・・)」

「砕蜂隊長とネムの言う通りよねー。そうそう、脂ぎってて鼻にタップリ角栓のありそうなオッサンて鼻パックして剥がしてやりたくなるのよ!」

「わかります乱菊さん! 私が京楽隊長のムダ毛について思うのもまさにそれですよ! あの毛を全て剃ったら快感だろうなあって・・・!うっとり)

「わあ、大そうじみたいだよねー! やちるもやるー! やちるも京ちゃんのムダ毛、除毛するー!」

「その意気です! 打倒! (京楽隊長の)ムダ毛ー!

おー!!

まるで梱包剤のプチプチ潰しに闘志を燃やすかのごとく、自分のムダ毛除去実行を誓う女性陣を前に、京楽隊長は心底恐怖を覚えました。

「(・・・ヤバい・・・一致団結してる・・・このままではボクの命・・・もとい、命のように思っているボクのムダ毛が危うい・・・・汗)」

こんな恐怖は統学院時代に女湯の覗きがばれて卯ノ花女史の(まだ制御のきかない)みなづきに呑まれて以来のことです。

さしもの煩悩ブレインも、【水着女性に囲まれる恍惚】<【レーゾン・デートル(存在意義)の危機】・・・という本能の不等式が成立し、京楽隊長は盛り上がってるスキをついてソロ〜っと、ソロ〜っと逃げ出そうとした、その時・・・。

「『縛道の六十一・六杖光牢』!!」

ほぐあああっ!? びゃ、白哉くん!?」

どこからともなく出没した朽木白哉氏の縛道によって、ガッチンガチンに身動きがきかなくなってしまいました!

「朽木隊長、ありがとうございます! もう少しで取り逃がすところでした!」

「・・・気にせずとも良い、伊勢。こ奴の 無駄で 無駄で 無駄すぎる 体毛は我が妹の視界に入るだけでも迷惑だ。協力は惜しまん・・・」

「うああボクの毛を無駄って三回も言ったー(泣)!!  てか余計なことをこのシスコンー!

「(ピキッ)(←怒)・・・さあ、ここは私が責任をもって捕縛しておいてやろう。存分に除毛するがいい

「ありがと! びゃっくーん!! じゃ、大人しくしててね? 京ちゃん☆」(しゅわしゅわしゅわ)(←やちる with 除毛ムース)

「いや、あの! ちょ、ちょっと待って本当に!!」

「私もメス等で刃物の扱いには慣れておりますので・・・ご心配なく。剃り跡が荒れるかもしれませんが。多少です、多少」(←ネム with カミソリ)

「多いか少ないかの問題じゃなくってさあ! 剃られること自体がイヤなんだってば!!」

「大丈夫です、痛いのは最初だけですから! すぐに慣れますって!」(ピーッ)(←乱菊 with 脱毛テープ)

「慣れない慣れないって!! ちょ、マジでやめてやめて! こんな横暴、刑軍的にどうなの砕蜂ちゃーん!? ある意味謀反だよ謀反!!」

問題ない。私が法であり刑の執行者だ。(←超ワンマン) ふはは・・・一度で良いから、こ奴のウザい体毛を毟り取ってやりたかったのだ・・・」(ピリピリピリピリ)(←砕蜂 with ガムテープ)

「メッチャ個人的欲求でしょソレー(汗)!! な、七緒ちゃん、助けて! もう絶対セクハラとかしないから、助けて! ボクの毛を助けてぇー!!

い や で す (断言)」(ベリベリベリベリベリベリ)(←七緒 with 粘 着 テ ー プ


「ひ・・・ッ、ひいっ、嫌あァッ!! 来ないで、や・・・ッ、やめ・・・ッ、ぎゃあああああー!!!


・・・こうして。

戦いから最も遠い地である南国ビーチは、しばらくのあいだ、阿鼻叫喚のるつぼと化したそうです。

破面との戦闘もかくや、という程の野太い悲鳴が収まったあとには、(まるで鼻パックで角栓が大量だったように)リフレッシュした死神のお嬢さん達と、

腕毛胸毛足毛さらには腹毛までつるつるすべすべに失い、レーゾン・デートルの喪失に滂沱の涙を流す京楽隊長の姿があったそうでございます・・・。(合掌)


さて。そんな様子を少し離れた崖の上から双眼鏡で見ていた人影がふたつ。

どうやら市丸隊長と藍染隊長のわるいこコンビのようですよ・・・?


 【その3 〜 卯ノ花隊長と日番谷隊長と市丸隊長と藍染隊長の場合 〜】


「ふふふ・・・存外、楽しそうにしているじゃないか、みんな・・・」

「ホンマですねえ。死神を南の島に連れ出す、ゆうボクらの張った罠とは知らんとまあ陽気に・・・。それにしても、山本の爺さんにやった偽の当たりクジ、賞金はボクらの予算から出してやったんでしょ、藍染隊長? 豪気なことやねえ。・・・ていうか、何でそないな大金ワザワザ悪人のボクらが出してやらんとないの?」

「ははは、その点は気にしなくてもいいよ、市丸。もうすぐ年度末だろう?」

「年度末やから何やいうの?」

「ホラ、ちゃんと使い切っておかないと来年の予算配分が

誰 か ら の で す か ・・・ていうかアンタに決定の権限あるんやないのね(汗)」

「まあ気にしない気にしない。・・・それより、どうやら例の計画は多少狂ってしまったようだね。まあ、想定の範囲内だが」

「楽しそうですなぁ、藍染隊長・・・」

「そりゃそうさ。今回、膨大な予算をつぎ込んで彼らにご足労頂いたわけだしね。ふふ・・・何も知らずに遊んでいるよ」

「計画の大筋は見事に叶ったようですねえ・・・クックックッ」

そう言って二人は双眼鏡で死神さん達を見ながらあからさまに怪しい笑いを零しています。

大変! この二人の策略によって、南の島におびき出された死神さん達がピンチに陥るのでしょうか!? そういう邪な計画なんでしょうか!?

「予定していたスク水は着てくれなかったようだが・・・まあ良い、松本君が選んだというあの水着もなかなかじゃないか。保守的なワンピースの水着だというのにあんなに恥らって雛森君たら・・・ああ・・・南国計画、成功だ(はあはあ)」

「ウチの乱菊もお祭り好きだけあって、こーいう時は実にけしからん水着や・・・。何やのアレ。殆どヒモみたいな水着っていうかむしろヒモやないの。ああ・・・南国万歳・・・藍染隊長の計画万歳や・・・ボク一生ついていきます・・・(はあはあ)」

「こうして布地の少ない衣装だと雛森君のないちちっぷりが良くわかる・・・。ああ・・・雛森君・・・ないちち・・・大好きだ・・・!」

「(ボソッ)・・・『雛森ちゃんが好きだからないちちでも構わない』のか『ないちちが好きやから雛森ちゃんでも構わない』のか、その辺明らかにしとかんと後々大きな問題に発展しそうな気がするんやけど・・・??」(←微ツッコミ)


・・・どうやら違った方向にヨコシマな計画だったみたいですね。

さてそんなヘタレ悪人二人組はさておき。ビーチの一角では暑さを避けるように、氷の壁でクールゾーンを作成した日番谷隊長が休んでいました。

「暑っっちいぃ〜〜・・・。あ〜・・・、総隊長のオゴリで旅行とはいえ、わざわざ南の島なんてな・・・。暑いの苦手なんだよ、俺・・・」

「あら、こんにちは日番谷隊長。斬魄刀を有効活用してこんなに素敵な避暑が出来るなんて。熱中症の予防にもなるし、いいですわね」

ビーチではしゃぐ面々とは一線を画した、落ち着いた女性の声が近づいてきました。どうやら卯ノ花隊長のようです。

「ああどうも卯ノ花隊長・・・・・・って、うお!? 何ですかその格好!?

「あら、これですか? どうです、似合いますか?」

「似合うっていうか一体どうしたんですかそのはしゃぎすぎちゃったセクシーン☆な水着!?」

「いえね・・・ふふ、折角のビーチですから、少しはっちゃけてしまおうかと。丁度良くうちの勇音も似た路線の水着にしたことですし」

「(・・・嘘だ・・・きっと虎徹(勇)の奴、なかば無理矢理決められたに違いない・・・。・・・相変わらず怖ぇ人だ、卯ノ花隊長・・・)(汗)」

四番隊長にして女性死神協会・理事長の実権の恐ろしさを想像しては、自分の氷以上の冷気を感じる日番谷隊長でした。

「それでね、日番谷隊長。私、ちょっとお願いがあるのです。そこに立って頂けますか?」

「? こうですか? 立ちましたが」

「はいお上手。じゃ、そのままじっとしていて下さいね・・・(ゴソゴソゴソゴソ)」

「・・・はい・・・? ・・・って、うぉあ!? な、何をするんですか!!

「何って、こうして一万環札を海パンに挟んでいるんですが?

だからどうしてそんなことを!?(汗)」

「こうやってナイス殿方の海パンにお札を挟んで拝んでおくと、1カ月後に3倍になって帰ってくるって聞きましたわ」

「イヤそれ全く根拠のないウソっていうか違うイベントと混ざってますから!

「あとサービスタイムに薔薇を口移しで渡してくれるって

「だからあらぬ方向に混ざってますってソレ!!(汗) 第一サービスタイムって何のサービスですか何の!!」

「・・・それは・・・日番谷隊長にお教えするにはちょっと早いですわね・・・(ポッ)」

なら尚更そんな奇行を俺に対して実行しないでください!!(汗) ・・・ああもう、一体誰がそんなガセ情報を教え込んだんですか!!」

市丸隊長と藍染隊長です(キッパリ)」

あ ー い ー つ ー ら ー ! もう絶対許さねえ、成敗してやる!!(怒)」



・・・こうして、ただでさえ暑さでイライラしていた日番谷隊長の最後の理性の牙城を崩したのは、ほかならぬ宿命のライバル、藍染・市丸隊長でした。

その後、怒り狂う日番谷隊長と藍染隊長らでビーチフラッグの暑い戦いの火蓋が切って落とされたとか落とされなかったとか・・・。


・・・なんにせよ、死神の面々は今日もビーチで平和だったとさ。

どっとはらい。



   Fin.


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